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(理科コラム15)夜空に光る流れ星を見たことがありますか?

2022.07.29

 毎年同じ時期にまとまった数の流星(いわゆる流れ星)が流れる現象を「流星群」と呼びます。「流れ星が見えている間に3回お願いを言うと願いが叶う」なんて話もあるようです。流れ星は、そんな願いをかなえてくれる“なにか”なのでしょうか。
 流れ星の正体は、宇宙空間に漂う数ミリメートルの(ちり)が地球表面の大気の層に突入した際に、さまざまな分子と衝突することでプラズマとなり発光した光です。地球でみられる同じような仕組みでプラズマになって発光する現象には、雷やオーロラ、そして炎色反応などがあります。
それではこの塵はどこから来たのでしょうか。答えは、彗星(すいせい)が残していったものです。彗星は凍った「どろだんご」ともいわれますが、通った跡(図1の白線)には、彗星の頭の部分から溶けて放出した塵などが漂っています。この塵のある空間に地球が入った時(図1の赤い点線)、地球上では流星群が現れます。塵の大きさや地球の時間帯によって、流れ星の見え方も変わってきます。昼間は空が明るいため見えないことが多いのですが、電波での観測などから流れ星が流れていることが分かります。

ふたご座流星群の図説

 図1は12月に見られるふたご座流星群の場合です。ふたご座流星群はファエトンと呼ばれる彗星の通り道にある塵に地球が入り込んだ時に見られます。日本では毎年安定して多くの流れ星が出現する流星群として、12月中旬頃の「ふたご座流星群」の他、1月初旬頃の「しぶんぎ座流星群」、8月中旬頃の「ペルセウス座流星群」があり、“三大流星群”と呼ぶことがあります。
 流れ星が流れ出てくる方に向けて線を伸ばしていくと、1つの点で交わります。これを「放射点」と呼びます。
 「ペルセウス座流星群を見るために、ペルセウス座の位置を知りたい」との問い合わせを受けることがあります。実は「ペルセウス座」からだけたくさん流れるわけではありません。流星群の名前についている「○○座」は放射点を表していますが、流れ星がいっぱい見える場所を表しているわけではありません。途中から流れ出すものも多く、放射点だけでなく空のなるべく広いところを見た方が、たくさんの流れ星を見ることができます。

放射点の図説

 流れ星の線をたどっても、放射点と交わらないものもあります。この流星は流星群のものではなく、散在流星(さんざいりゅうせい)といって、決まった彗星由来ではありません。
 流星群の流れ星を見るには、空全体が見えるなるべく開けた場所で、車や人にぶつからない平らで安全な場所で眺めましょう。

《キーワード》星座の意味
星々の並びを人、動物、物などに見立てたものと小学校の理科で学習したかもしれません。それも昔は正しかったのですが、今は少し違います。20世紀に国や地域ごとにばらばらに決められていた星座を、世界的に88個に統一することとなりました。また、新しい天体が発見された時に、必ずどれかの星座に属するように、空をすき間の無い88個の領域に境界線で分けました。これらの領域に「ふたご座」や「ペルセウス座」などの名称をつけたものが星座です。

(文/子ども総合科学館 川股駿一

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